『LINE広告』は、月間9,600万人（2023年12月末時点）が利用するLINEに広告を出稿できる広告配信プラットフォームです。メリットとして、他のWeb広告ではリーチできないユーザー層にもアプローチできることが挙げられます。
サービスの全体概要を伝えるメインのe-bookには、2019年ごろに制作した『LINE広告スタートガイド』というものがあり、テキスト中心で説明調の内容でした。しかし、e-bookをダウンロードする層には、LINE広告をすぐに利用したい方だけでなく、情報収集フェーズや検討フェーズの方もいらっしゃるので、ポップなビジュアルで「見せるe-book」を作りたいと考えるようになりました。
また、既存の『LINE広告スタートガイド』は、アカウント開設の方法について詳しく説明せず、1ページのみで完結させていたため、「難しそうだし、やめておこうかな」となってしまうケースもあると感じていました。実際、アカウント開設のやり方がわからないという問い合わせもよくあったのです。そこで、「サービスに興味を持ってLINE広告スタートガイドをダウンロードしても、アカウント開設にハードルを感じて離脱するケースが一定数ある」という仮説を立てたのです。
今回のe-book制作では、スムーズにアカウント開設できるよう導くと同時に、情報収集層や検討フェーズ層の方々にも「これなら自分にもできそう」と思っていただけるような内容にすることを念頭に置きました。
すでに別案件で『LINE STAFF START』のe-book制作をエコンテさんにお願いしていたので、成果物のクオリティが高いことは十分に理解していました。何より、ビジュアルで伝える表現力が高く、この案件でやりたいことのイメージにぴったりでしたね。
また、コストについても予算内に収められる安心感がある上、エコンテさんは、こちらのやりたいことにじっくり付き合ってくれるので、そうした点も非常にいいと思っていました。ですから、他社を検討する余地なく、エコンテさんにお願いすることにしました。
やりとりの流れとしては、まずこちらの構成案と要望に添ったデザインの初稿いただき、そこに再度、要望を打ち返しながら出し戻しを重ねていきました。
今回のe-bookでは、全体のトーンをポップにし、アカウント開設の手順についても説明調にならないようなものを作ってもらうことを目指していましたから、各ページのレイアウトでは、大事な要素に目が留まるようにする配置を考えていただきました。
変更したい部分の要望は具体的に出していましたが、エコンテの担当さんは、こちらの考えをくみ取る力が非常に高いため、要望がうまく伝わらないなどのストレスはまったくなかったですね。また、複数パターン考えられそうなものは提案してくれた中では、こちらのイメージとまた違う角度のものもあり、「ああ、こういう表現の仕方があるんだ」と感心しました。
さまざまなご提案をいただいたおかげで、アカウント開設の方法をわかりやすくできた上、これまでのe-bookではうまく説明できていなかった部分の解像度を上げることができました。
例えば、LINE広告による成果を伸ばすための改善ステップをチャート解説するコーナーでは、もとの構成案では縦軸に要素を置いていましたが、エコンテさんはより見やすくするために横軸での表現を提案しくれました。また、始め方の手順説明のコーナーに掲載するチェックリストや、数字を並べて見せるパートなども、すべて視覚的に見やすいデザインにしてくれました。
さらに、広告配信のフローを解説するコーナーでは、エコンテさんから「つまずいた時のために、関連するマニュアルにリンクで飛べる導線があったほうがいいのでは？」と提案をいただき、ユーザー視点に配慮した自然な導線を作ってくれました。
納期については、「できるだけ早く制作してサービス展開に役立てたい」と考えていため、当初はオーダーから1カ月以内という無茶なスケジュールでお願いしようとしました。その際、エコンテの担当さんからは、「不可能ではありませんが、短納期の場合はより多くのリソースが必要となり、コストも掛かってしまいます。また、出し戻しの期間にも余裕を持った方が、より納得のいくものを制作できると思います」という誠実な回答をいただきました。
確かに、制作に入り始めたらより良いものを作りたくなってしまい、「もっとこうしたい」が出てくるものなんですよね。ですから、現実的なスケジュールを相談させてもらいながら進め、最終的にはオーダーから納品まで1月半〜２カ月程度で終了することができました。
トータル22ページのe-bookですから、ボリュームも大きかったと思いますし、かつ、当社サイドで関係各所に確認を回すことにもかなり時間が掛かりましたが、そうした背景の中で、非常にスピーディーに進めてもらうことができたと感じます。
e-bookをリリースしてからの成果は、想定以上だったと感じます。Web広告のサービスにおいては、「資料をダウンロードしてから検討を重ねるため、アカウント開設するまでのリードタイムがかなり長い」という傾向があります。しかし、今回のe-bookをサイトに掲載した結果、その翌月、翌々月からダウンロードした方がアカウントを開設しています。
既存のe-bookのアカウント開設までのリードタイムと比較して、短期間でアカウント開設率を最大化できたということになります。効果を実感していますし、そもそもWeb広告はリードタイムが長いので、今後、アカウント開設率がさらに向上することも期待しています。
また、問い合わせ対応を担当しているチームからも「CPAの考え方や始め方のイメージが伝わりやすくなり、Web広告の知識がない方からの問い合わせにも対応しやすくなった」という声をもらっているので、こうした面でも今回のe-bookを制作して良かったと感じています。
自社サービスを展開し、伝えたいメッセージがある企業の場合、それをどう伝えればいいのかがわからず、テキストのみでしか表現できていないケースが多いのではないかと思います。これまでエコンテさんにお願いしてきた中、「ビジュアルに置き換えて表現することで、伝わり方も違ってくる」ということを実感しています。しっかり伝わるホワイトペーパーを作る際には、プロの力を借りてみることも大事だと思いますね。
現在、エコンテさんには、また別のe-book制作を依頼していますし、今後も新たにe-bookを制作する際には必ずお願いしたいと思っています。当社はIT・デジタル関連のさまざまなサービスを展開していますが、そうした領域に慣れていないお客様には、その魅力やメリット、特徴などを理解していただきにくい部分がかなりあると考えています。
今回は僕らが作成した構成案に基づいた提案をお願いしましたが、今後は構成作りの段階から入ってもらい、デザイン的な視点も含めて一緒に作っていくことができればと思っています。これまで当社が訴求してきたものとはまた違う視点に期待していますし、「こんな情報が入っていたら、お客様によりアピールできる」などのご意見をいただけるとありがたいですね。
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