2016年7月14日で熊本地震発生から3カ月を迎えます。
新聞やTV、ラジオなどで目や耳にする地震報道で用いられている震度階級について皆さんはどのくらい知っていますか?
気象庁が定める震度階級ですが、かつては体感や周囲の状況から推定してたそうですが、1996年4月以降は計測震度計により自動的に観測し速報しているそうです。
2016年4月28日の日経ビジネスオンラインでは、‟テレビ報道者も間違う「震度最大10」の誤解”という記事が公開されるなど、人々の理解には差があるようです。
そこで、エコンテでは20歳以上の男女500名に「震度階級」に関して実際に聞いてみました。
震度階級の最小はいくつだと思いますか?という問いに対して、最小震度が「0」と答えた人は4人に1人(25.0%)、震度階級の最大はいくつだと思いますか?という問いに対して、最大震度が「7」と答えた人は約半数(47.6%)という結果でした。
最小震度は「1」と誤解していた人が多く、最大震度は半数以上が「8以上」だと誤解していたようです。
年齢別にみると、最小震度の正解率が高かったのは20代の32.0%、最大震度の正解率が高かったのは40代・50代の53.0%(同率)でした。
気象庁が定める震度階級は、「震度0」「震度1」「震度2」「震度3」「震度4」「震度5弱」「震度5強」「震度6弱」「震度6強」「震度7」の10段階です。
正しい震度階級を知って、
- 震度0があるのは知らなかった」(女性/39歳)
- 「知らなくて恥ずかしい。もっと勉強しなければいけないと思った」(男性/80歳)
- 「マグニチュードと混同していたかもしれない」(女性/21歳)
という驚きや勉強不足などの声が多くありました。
その他の回答では、
- 「震度0は、あまり意味がないように感じた」(男性/42歳)
- 「分かりにくい」(女性/61歳)
- 「強弱がまぎらわしい」(男性/35歳)
など、現在の震度階級がわかりにくいと感じている人もいるようです。
更に、最大震度が「7」と知った人からは、
- 「最大が7と知って今回の熊本の地震がいかに大きかったか改めてびっくりしました」(女性/69歳)
- 「震度7が最大ということは、阪神淡路大震災はものすごかったのだと感じた」(男性/42歳)
- 「東日本大震災の震度って最大だったと改めて認識した」(女性/34歳)
のように、これまで発生した地震がいかに大きなものだったかを再認識した声があがりました。
最大震度を「7」とする現在の震度階級と仮に最大震度を「10」とする震度階級の場合どちらが分かりやすいか聞いてみました。
▼最大震度「7」の10段階
「震度0」「震度1」「震度2」「震度3」「震度4」「震度5弱」「震度5強」「震度6弱」「震度6強」「震度7」
▼最大震度「10」の10段階
「震度1」「震度2」「震度3」「震度4」「震度5」「震度6」「震度7」「震度8」「震度9」「震度10」
こちらは見事に意見が分かれる結果となりました。
これまでの「最大震度7」がわかりやすいと感じる人の回答では、
「10段階の方が良いが、今定着してる物を変えると混乱する」(男性/67歳)
「細かすぎるとかえってわかりづらい」(女性/51歳)
「今までの基準に慣れているので、感覚が掴みやすいから」(女性/35歳)
「基準が変わると過去の地震と比較しにくい」(男性/38歳)
と言うように現在の震度階級への慣れや変わった際の分かりにくさを気にする意見が多いようです。
一方、「最大震度10」がわかりやすいと感じた人からは、
「弱・強はわかりにくいので、すべて数字のほうがわかりやすくていいと思う」(女性/32歳)
「最大が7だと中途半端だから」(女性/29歳)
「10進法に慣れているので、程度のイメージがつかみやすい」(男性/50歳)
「震度0は明らかに理解され難い」(男性/58歳)
と言った直感的に分かりやすい震度階級を求める意見が見受けられました。
調査タイトル:地震に関するアンケート
調査期間:2016年5月2日~5月6日
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象:20歳以上の男女500名(Qzoo会員)